カヌレとロアーノ
カヌレはフランスにあるボルドー地方の修道院で作られていたラム酒とバニラの香りが豊な伝統菓子。高温のオーブンでじっくりと焼くカヌレの外側は、見た目も香ばしくカリッとしていて、中はもちっと弾力があって柔らかです。プリンを焼き菓子にしたような雰囲気で、食感の落差が魅力的なお菓子です。
その他のプリンのレシピ
海辺の町ロアーノ(Loano)
トリノから約3時間のところにある町、私はイタリアに旅行中でしたが、ある日イタリア人流のバカンスに友人と出発しました。出発した先はリグーリア州サヴォーナにある小さな町ロアーノ。
バカンス地でも同じ顔ぶれ
ここロアーノ周辺のビーチは、トリノやミラノなどの北イタリアに住む人々が夏のバカンスを楽しむ場所。みんな同じような時期にバカンスに来るので地元じゃないけれど知っているメンバーによく会う町だそうです。多くのイタリアに住む人たちはバカンス用に別荘を持っていたりシェアしているので、第二の地元という感じでしょうか。私の友人も海辺近くのアパートを他の人たちとシェアしていて、私たちのバカンスのために2週間、部屋の予約を取ってくれました。ロアーノの隣町ボルゲット・サント・スピーリト(Borghetto Santo Spirito)で二人だけの共同生活が始まりました。
アパートでの出来事
彼女のアパートは、キッチン、ダイニングルーム、バスルーム、ベッドルーム、バルコニーがひとつずつ。一緒に住んでみて生活習慣の違いで大変だったことなどはありませんが、イタリアでよく聞くトラブル、お湯が出ない、排水が流れない、水漏れなど建物のトラブルに初日から見舞われました。しかしこんなトラブルも日本にいるとなかなか出会わないので、笑えるというか、ちょっと楽しかったです。
聞こえてくるナポリの歌
「ナポリの人が来てる」。朝食をバルコニーで取っている時に彼女が言いました。私にはイタリア語の曲としか分かりませんでしたが、隣のアパートからけっこうな音量で曲が流れていました。彼女が言うにはナポリの人はいつも大音量でナポリの曲を流すらしく、すぐにどこから来た人か分かるらしいです。
休暇中の一日
イタリアの人々の夏の休暇中の過ごし方は3日も海辺に滞在すればその全貌がなんとなく分かってきます。朝はビーチでのんびりして、ランチを食べて、のんびりして、夕食を食べに町へ来てからやっと彼らが一番活動する時間という印象を受けました。私たちもイタリア流休暇の過ごし方でのんびりした時間を過ごしました。ビーチでは毎日同じ人に会うので、まるで学校のクラスメイトのようでした。彼らのほとんどは日光浴に来ていますが、ビーチで本を読んだり、温泉に浸かるように海でゆっくりしたり、カードゲームをしている人も。泳いでいる人や水遊びをしている人は思っていたよりは少なかったです。
ロアーノの夜
冬とは打って変わって、夏のロアーノは賑わっています。いろんな催し物があり、ミュージシャンのライブ、野外ダンスクラブ、路上パフォーマンスやトークショー、フリーマーケットなどのイベントが毎週開催されていました。パレードもあり、みんなで踊って、歌って、とても楽しかったです。海辺での友人とのバカンスはいろいろ無茶なことをしたり冒険をしたりと思い出がいっぱいです。
材料
(A)
- 牛乳 220g
- バニラスティック 1/2本
- グラニュー糖 50g
- 薄力粉 40g
- 全卵 1個
- ラム酒 20g
- バター15g
(B)※合わせて溶かす
- 型用バター 15g
- 型用はちみつ 15g
準備
- オーブンを180度に設定する。(電気オーブンの場合は20~30度高めに設定してください)
- 粉類をストレーナーでふるう
- 生地を流す前にカヌレ型に(B)を塗り、型を冷蔵庫で冷やす
作り方
- (A)を鍋に入れて沸騰させる
- ボウルにグラニュー糖と薄力粉を入れ、全卵を加えてまわし混ぜる
- 沸騰させた牛乳を加えて混ぜ、ラム酒も同様に混ぜたらバターを加えて混ぜる
- ラップを生地に密着させて冷蔵庫で1日休ませる
- 冷蔵庫で冷やしておいたカヌレ型に生地を9分目まで流して180度で50分焼く
- 焼けたら粗熱をとり、型の口側を下にして台に叩き付け、型をはずして冷ます